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経営者様の声

従業員が物心ともに豊かになれる“いい会社”を創りたい

本日は、テレビ通販を中心としたダイレクトマーケティングのトータルソリューションを提供し、会社設立から僅か2年半で東証マザーズに上場した株式会社トライステージの代表取締役CEO 妹尾 勲 様にお話を伺いました。

事業について

GBHC:本日はよろしくお願いします。まずは、貴社の事業概要について教えて下さい。

妹尾 勲 様(以下、敬称略): 弊社では、テレビ通販を中心としたダイレクトマーケティングを実践する企業様に対して、番組放送枠の確保から番組制作、コールセンター機能などのトータルソリューションを提供しております。弊社では、その企業様の商品が「より多く売れる」事を最大の目標としており、これが弊社の特徴であり、こだわりでもあります。

GBHC:貴社の強みは、どういったところにあるのでしょうか。

妹尾: 1つは、テレビの放送枠を大量におさえていることです。もう1つは、売るための仕組みが「見える化」されていることです。弊社の代表3名はこの業界で10数年の経験を積んでおり、右脳的なクリエイティビティも強みとして当然持っておりますが、これに加えて、どんなプロモーションでどれだけ売れたのかという、これまでの経験を全て数値化したデータベースを保有しています。これは、自社開発した媒体評価システムとコンテンツ評価システムによって蓄積されたデータで、このようなデータは弊社しか保有していません。そのためクライアントに対して、過去の実績データに基づき、具体的な数字を伴った提案ができます。これは、一般的に無形であるノウハウを「見える化」しているわけで、提案の説得力が圧倒的に違ってきます。

GBHC:なるほど、定量的に期待効果を示して頂ければ、お客様も納得感を持って検討することができますよね。それでは、起業に至った経緯について教えて頂けますか。

妹尾: 弊社には私以外に代表が2名おりますが(GBHC注:CMO中村氏とCOO丸田氏)、起業前は3人とも大手広告代理店に勤務していました。そこで今の事業の原型となるダイレクトマーケティング支援事業を手がけていたのですが、私よりも若い2人が独立・起業することを思い立ち、私も相談を受け、一緒に議論する中で、3人で起業することにしました。

GBHC:起業されるときには、不安などは無かったのでしょうか。

妹尾:不思議と無かったですね。ダイレクトマーケティングという市場が今後も伸びていくことはわかっていましたし、この市場をリードしているのは我々だという自負があったからかもしれませんね。

GBHC:大手広告代理店という非常に恵まれた環境にいらっしゃった中で、あえて起業するモチベーションはどこにあったのでしょうか。

妹尾: 広告代理店という業態に限界を感じていたところが大きいです。広告代理店だと、どうしても手数料を頂くフィービジネスしかやれない。会社としてそういうDNAを持っていますし、そういう教育をされてきましたからね。ですが、我々はもっとコミットしてクライアントの事業を支援したかった。クライアントとの関係で言うと、広告代理店ではパートナーシップは構築できますが、我々がオーナーシップを持つことはできません。オーナーシップを持つには、我々もクライアントの売上に責任を持つ必要があります。つまり我々もリスクを取って、レベニューシェア等の成果報酬型の料金体系を導入する必要があるわけですが、広告代理店ではそのような事業モデルを実践するのは難しかった。

GBHC:わかる気がします。一流どころと言われる経営コンサルティング会社でも、そういう料金体系を導入しているところってほとんど無いですよね。基本的にはリスクを取らないフィービジネス。でも、そのような料金体系を導入するには、よほど自信がないと出来ないですよね?

妹尾:そうですね、これはマインドセットの問題だと思っています。広告代理店だとやっぱりフィービジネスから脱却できませんが、我々にはこれまで蓄積してきた経験と自信があります。このマインドセットを持てないと、成功報酬型の料金体系は提示できません。クライアントには、このマインドセットの違いがすぐにわかっちゃうんですよね。

GBHC:同様のサービスを提供する競合はどんな会社になるのですか?

妹尾:我々もコアの部分以外はアウトソーシングを活用していますので、実は広告代理店でも我々と同じようなビジネスをやろうと思えば出来るんですよ。ですが現実には、競合と呼べる企業は現時点では見当たりません。我々は、この市場では、オンリーワン、且つナンバーワンだと思っています。

GBHC:なるほど。貴社の本当の差別化要素は、実はそのマインドセットを持てていることかもしれませんね。

妹尾:弊社では、事業を開始してからこれまでずっと、自分たちのことを説明するのに「広告代理店」とか「コンサル」という言葉を意識的に使っていないのですが、このようなマインドセットを持ってきたことと関係しています。

株式公開と人材採用について

GBHC:話は変わりますが、貴社は起業されてから2年半という、非常に短期間でIPO(株式公開)を実現されていますが、起業されたときに勝算はどの程度あると思われていたのでしょうか。

妹尾:(キッパリと)事業面での成功には100%自信がありました。IPOに関しては、実は計画より半年遅れたんですよ。

GBHC:えっ、それでは2年でのIPOを計画されていたんですか。それほど短期間での上場となると、いろいろな困難があったのではないでしょうか。

妹尾:そうですね、創業時よりクライアントに恵まれ、業容面ではスムーズな船出をすることができました。一方で、上場にあたっては圧倒的に管理部門の人材が足りませんでした。GBさんによる支援のおかげで、内部統制や社内規定の整備など、仕組みの雛形はスムーズに作れたんですが、実際にそれを運用できる人材が社内に不足していました。また、IPO経験者もいなかったため、どうやって上場までの道筋をつけていけばよいか、正直よくわかりませんでした。

GBHC:そういった中で、弊社として貴社の管理部門の幹部として野口様をご紹介させて頂いたわけですね。

妹尾:そうです。彼はIPOの経験もありましたし、会社としても上場に向かって突き進んでいましたので、入社直後からまさにフル回転で仕事をして頂きました。

GBHC:私どものような会社を、貴社ではどのように活用されていらっしゃるのでしょうか。

妹尾:人材の紹介以外でも、組織体を形成するにあたってどこが足りていないかをズバッと指摘してもらえるのは非常にありがたかったですね。例えば、上場にあたっては横兼任をしている箇所を解消する必要があるなど、我々だけではわからないものです。おかげさまで、非常にスピーディに組織の弱点を補完することが出来ました。おそらく自分たちだけでは後手後手に廻っていたと思います。

更なる成長に向けて

GBHC:無事に上場を果たされ、今後は更なる成長を目指していらっしゃると思いますが、貴社の成長戦略について教えて頂けますか。

妹尾:我々がクライアントに売場として提供しているのは、現状ではテレビが中心です。今後は、これにモバイルとインターネットを加えていきたいと考えています。今後はこれらの分野での知見を蓄積していきたいと思っています。また、バリューチェーンに沿ってサービスメニューを増やしていくことも考えています。具体的には、コールセンターのサービスメニュー強化や、物流面でのスケールメリットの追求などがあります。

GBHC:今後の成長を実現するために、会社としてどんなことに注力されているのでしょうか。

妹尾:会社の重要なステークホルダーの1つである従業員が、物心ともに豊かになれるようにしたいと考えています。私は、結局のところ従業員の強さが会社の強さを支えていると強く信じていますので、人材育成も重要です。

GBHC:人材育成に対するお考えを聞かせて頂けますか。

妹尾:人材を育てるには、最低3年は必要だと感じています。私は学生時代にアメフトをやっており、社会人になってからも10年程は大学生のコーチをやっていました。高校時代にアメフトをやっていた人材って殆どいなくて、大学での指導というのは、ずぶの素人をいかに短期間に育てるかの勝負なんです。そのとき実感したのが「人って簡単には育たない」ということです。毎日毎日経験をさせて、じっと待ち、それで早い人で2年半、通常だと3年経たないと戦力になりません。何かをモノにするには5,000時間必要だとよく言いますが、まさにそれです。逆に言うと、3年じっくり育てれば、ちゃんとした戦力になるんです。でも経営者の方って、意外と待てないっておっしゃる方が多いですよね。 実は今の会社もアメフトの頃と状況が似ています。競合と呼べる企業が存在しないこともあり、弊社に入社して頂いた人材には経験者がほとんどいないのです。つまり、採用を継続していても、3年間は現有勢力でふんばらないといけませんので、人材不足感は続くわけです。3年も経てば今育てている人材が戦力となるわけですが、その頃には会社も更に成長し、新たなステージに入っているわけで、やはり人手不足感は解消しない。ですが、人材に余剰感があるよりこの状態のほうがいい。常に人材が足りないなと感じながら、この3年サイクルを廻していくことが、経営だと思っています。

GBHC:なるほど、本当に強い会社を創っていくには、それくらいの時間軸でじっくりと取り組む必要があるのですね。長期的に目指していきたいのは、そういった強い会社ということになるのでしょうか。

妹尾:長野にある伊那食品工業という会社の社長さんが書かれた本によると、「良い会社」と「いい会社」は違うのだそうです。「良い会社」とは業績が優れた会社であり、「いい会社」というのは、まわりの人から「いい会社だねって」って言われる会社だそうです。つまり自分の子供を入れたくなるような会社とも言えるのではないでしょうか。私としては、そんな会社にしていきたいと思っています。その為に、先ほども申しましたが、従業員が物心ともに豊かになれるような会社にしていきたいと思っています。会社が上場してからは、更に強くそう思うようになりました。

GBHC:本日は貴重なお話をお聞かせ頂き、誠にありがとうございました。

妹尾:こちらこそ、ありがとうございました。

【経歴】
妹尾 勲
株式会社トライステージ 代表取締役CEO
1983年4月 株式会社大広に入社
2002年3月

大広の子会社である株式会社ディー・クリエイトに転籍し、新規事業を立ち上がる

2006年3月 株式会社トライステージを設立し、現在に至る

【会社概要】

社名   株式会社トライステージ
事業内容  

テレビ通信販売を中心としたダイレクトマーケティング支援事業

設立   2006年3月3日
従業員数   43名
本社所在地   〒105-0011 東京都港区芝公園二丁目4番1号
URL   http://www.tri-stage.jp/
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